一度に2人の食事介助

一般的に、食事介助は『マンツーマン』つまり『1対1』で、と言われます。

もちろん、対象の方ひとりをしっかりと見ながら、コミュニケーションをとりながら、ゆったりとした雰囲気で急がせることなく、最初から最後までの食事を介助できるのなら、理想的だと思います。
また、自宅での介助であれば、マンツーマンは普通のことでしょう。

しかし悲しいかな、施設では、入所に必要な介護度は高くなり、全てにおいて介助が必要な方が、たくさんいらっしゃいます。
そして、どこの施設でも慢性的な職員不足が見受けられます。

その状態で、マンツーマンの食事介助をしようとしたら、1人に割ける時間は短くなってしまいます。
急いで次から次へと口に食事を運んでしまいがちになります。
すると、嚥下機能が落ちている方は飲み込みが追いつかなくなり、ムセたり、肺へ誤嚥したりする可能性が高まります。

反対に、一度にたくさんの方を介助したらどうでしょう。

時間は効率的に使えるかもしれませんが、人数が増えれば増えるほど、ひとりに割ける注意力は下がり、事故を見逃す危険性が高まります。

実際、Uテーブルの外側に5人程の入所者様を並べて、端から順番に介助している光景をみましたが、ツバメのヒナにしか見えませんでしたし、何より事故を想像して、とても恐ろしかったです。

では、2人ならどうでしょう。

自分が2人の入所者様の間に入り、右と左を交互に見ながら介助します。
右の方に一口介助して、口を閉じて咀嚼(もぐもぐ)したことを確認したら、左の方に一口介助します。
左の方が咀嚼したのを確認したら、右の方を振り向き…の繰り返しです。

マンツーマン介助だと、咀嚼の間はじっと待っていますが、2人だと交互に咀嚼してくださるため、急かすことなく食事が進みます。
途中でムセても2人であれば、そばにいるためすぐに対処ができますし、ペースが違っても、右二口と左一口など、入所者様に合わせて介助することもできます。
また、お膳に手が伸びて、いろいろと触ってしまわれる方でも、目の端には見えているため、握手したり食器を遠ざけたりして、順調に食事を進めることができます。

ただ、もちろんベストは、マンツーマン介助です。しかし、理想と現実の折り合いをつけた方法としては、介助するひと、される人のどちらにもメリットがあるのではないかと思っています。


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