今回は、食べにくい高齢者の見極め方についてお話しします。
高齢になると、硬いものが食べにくくなってくることがあります。
よく噛んだり、お箸で小さくして食べられる間は、家族と同じ大きさの物を出して、見た目を重視し食欲が湧くようにすることが、しっかりと食べる量を確保することに繋がります。
しかし、食べにくさが現れたときには、柔らかくしたり、小さく切ったりすると、ストレスなく食べられます。
その小さなひと手間を加える時期の見極め方を、いくつか挙げてみます。
高齢者から『食べにくいから切って』とか『硬いから食べられない』と訴えがあれば、すぐに対応できるため問題はありません。
訴えがないことも多いです。でも、いろんなサインがあります。
それに気付きましょう。
介護者の腕の見せ所ですよ!
食べにくさは、徐々に現れます。
筋力が落ちてくること、歯ぐきが痩せて入れ歯が合わなくなること、手が動きにくくなってくることなど、老化は通常はゆっくりと進むため、急激な変化はありません。
気づいていない場合
食べるのに時間がかかる
箸で小さくすること、つかむこと、噛むことのどれかに、若しくは全部に時間がかかるようになる。
一口を飲み込むまでに、長時間噛んでいる。
「ゆっくり食べているだけ」ではない可能性を考えましょう。
食べる量が減る
時間がかかり、その結果、途中で満腹になったり、疲れてしまって、食べる量が減ってしまう。
食べにくさから、途中で食べることをあきらめてしまうことも…
「食欲がない」のではなく、「食べていると疲れてしまう」という可能性もあります。
以前より食べるのが下手になる
魚の骨を取りづらそうにするようになった。
魚の骨に、たくさんの身が残るようになった。
(ただし、眼鏡をかけて食べれば問題ない場合は、老眼かも…(;^_^A)
手が動きにくいと、器用に食べられなくなります。
気づいている場合
あきらめている
「年だから仕方がない」「食べにくいけど、こんなもんかな」など、現状を素直に受け入れて、あきらめてしまっている。
また、食べやすい形態を知らないため、積極的に食べやすくしようという意欲が低くなっていることも…
遠慮している
「お嫁さんに言ったら迷惑になる」「私のために、手間のかかることをしてもらうのは申し訳ない」など周囲に遠慮している。
高齢者がしっかりと「楽しく」「美味しく」「食べやすく」「ストレスなく」食べられているか、日ごろからコミュニケーションを取りながら見守りましょう。