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38-35

運動器系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴  骨の主な有機質成分は、ケラチンである。

⑵  骨吸収は、骨芽細胞によって行われる。

⑶  関節液は、ヒアルロン酸を含む。

⑷  骨格筋のうち、速筋は遅筋に比べてミオグロビンを多く含む。

⑸  筋原線維の主な構成成分は、コラーゲンである。

解答

正解:3

× 骨の主な有機質成分は、ケラチンである。
骨の主な有機質成分は、コラーゲンである。骨の有機質の約90%はコラーゲンであり、主にI型コラーゲンが存在する。コラーゲンは、骨に柔軟性と強靭性を与える。ケラチンは、毛髪や爪などの主要な構成成分である。

× 骨吸収は、骨芽細胞によって行われる。
骨吸収は、破骨細胞によって行われる。破骨細胞は、骨表面に接着し、酸とタンパク分解酵素を分泌することで骨を吸収する。骨芽細胞は、骨形成を担当する細胞であり、骨基質を合成し、石灰化を促進する。

〇 関節液は、ヒアルロン酸を含む。
関節液は、関節腔内に存在する粘稠な液体であり、関節軟骨の潤滑や衝撃の吸収などの役割を果たす。関節液には、ヒアルロン酸が含まれており、これにより関節液の粘稠度が維持されている。ヒアルロン酸は、関節液の主要な成分であり、関節軟骨の保護や栄養供給にも重要である。

× 骨格筋のうち、速筋は遅筋に比べてミオグロビンを多く含む。
骨格筋のうち、遅筋(赤筋)は速筋(白筋)に比べてミオグロビンを多く含む。ミオグロビンは、酸素と結合する色素タンパク質であり、酸素の貯蔵と供給に関与する。遅筋は、持久的な運動に適しており、ミオグロビンを豊富に含むことで効率的な酸素供給が可能となる。

× 筋原線維の主な構成成分は、コラーゲンである。
筋原線維の主な構成成分は、アクチンとミオシンである。アクチンとミオシンは、筋収縮の基本的な構成要素であり、滑り説によって筋収縮が説明される。アクチンフィラメントとミオシンフィラメントが相互作用することで、筋原線維が収縮する。コラーゲンは、筋線維を取り巻く結合組織の主要な構成成分である。

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