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38-42

感染症に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴  不顕性感染は、病原性の低い病原体による感染をいう。

⑵  E 型肝炎は、イノシシ肉の生食で起こる。

⑶  デング熱は、新興感染症である。

⑷  オウム病の病原体は、リケッチアである。

⑸  梅毒の病原体は、クラミジアである。

解答

正解:2

× 不顕性感染は、病原性の低い病原体による感染をいう。
不顕性感染とは、感染しても症状が現れない状態を指す。病原体に感染しても、宿主の免疫応答により発症に至らない場合や、症状が軽微で気づかれない場合などが含まれる。病原体の病原性の強弱とは直接関係しない。

〇 E型肝炎は、イノシシ肉の生食で起こる。
E型肝炎は、イノシシやシカなどの動物の肉の生食や加熱不十分な肉の喫食により感染することが知られている。

× デング熱は、新興感染症である。
デング熱は、再興感染症(emerging infectious disease)である。新興感染症は、新しく認識された感染症や、近年になって病原体が同定された感染症を指す。再興感染症は、過去に流行したことがあるが、一時的に減少・消失した後、再び流行が見られるようになった感染症を指す。デング熱は、以前より存在していた感染症であるが、近年、流行地域の拡大や患者数の増加がみられている。

× オウム病の病原体は、リケッチアである。
オウム病の病原体は、クラミジア属の細菌であるChlamydia psittaciである。オウム病は、感染したオウムやインコなどの鳥類から、その排泄物や羽毛などを介して人に感染する人獣共通感染症である。リケッチアは、オウム病とは異なる感染症(発疹熱など)の病原体である。

× 梅毒の病原体は、クラミジアである。
梅毒の病原体は、スピロヘータ属の細菌であるTreponema pallidumである。梅毒は、主に性的接触により感染する性感染症(STI)である。クラミジアは、クラミジア属の細菌によって引き起こされる感染症(クラミジア感染症)の病原体である。

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