鶏卵に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
⑴ ハウユニットは、濃厚卵白の高さを直径で除して算出する。
⑵ 完全に凝固する温度は、卵白より卵黄の方が高い。
⑶ 卵黄は、ビタミン C を多く含む。
⑷ 卵黄のたんぱく質の大部分は、脂質と結合したリポたんぱく質である。
⑸ リゾチームは、鉄結合性のたんぱく質である。
解答
⑴ × ハウユニットは、濃厚卵白の高さを直径で除して算出する。
ハウユニットは、卵の鮮度を示す指標の一つであるが、卵黄の周りの濃厚卵白の高さと卵重との相関から算出され、値が高いほど品質が良いとされている。濃厚卵白の高さを直径で除して算出するのは、卵白係数である。
⑵ × 完全に凝固する温度は、卵白より卵黄の方が高い。
完全に凝固する温度は、卵白の方が卵黄より高い。卵白は、主にアルブミンなどのたんぱく質からなり、約80℃で完全に凝固する。一方、卵黄は、約70℃で凝固が始まり、75℃程度で完全に凝固する。
⑶ × 卵黄は、ビタミンCを多く含む。
卵黄は、ビタミンA、D、E、B群などを多く含むが、ビタミンCはほとんど含まれない。
⑷ 〇 卵黄のたんぱく質の大部分は、脂質と結合したリポたんぱく質である。
卵黄のたんぱく質の大部分は、脂質と結合したリポたんぱく質である。卵黄には、低比重リポタンパク質(LDL)や高比重リポタンパク質(HDL)などのリポタンパク質が含まれる。これらのリポタンパク質は、卵黄の乳化作用や栄養価に関与している。
⑸ × リゾチームは、鉄結合性のたんぱく質である。
リゾチームは、抗菌作用を持つ酵素であり、グラム陽性菌の細胞壁を分解する。卵白中に含まれるリゾチームは、卵の保存性を高める働きがある。鉄結合性のたんぱく質ではなく、鉄とは直接関係がない。