食品に含まれるビタミン及びプロビタミンに関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
⑴ エルゴステロールは、紫外線によりコレカルシフェロールに変換される。
⑵ L ─デヒドロアスコルビン酸は、抗酸化作用をもつ。
⑶ シアノコバラミンは、分子内に銅を含む。
⑷ b – カロテンは、水溶性の色素である。
⑸ リボフラビンは、紫外線に対して不安定である。
解答
⑴ × エルゴステロールは、紫外線によりコレカルシフェロールに変換される。
エルゴステロールは、紫外線によりエルゴカルシフェロール(ビタミンD2)に変換される。コレカルシフェロール(ビタミンD3)は、7-デヒドロコレステロールから紫外線照射によって生成される。
⑵ × L─デヒドロアスコルビン酸は、抗酸化作用をもつ。
L─デヒドロアスコルビン酸は、酸化型のビタミンCであり、抗酸化作用を持たない。還元型のL─アスコルビン酸(ビタミンC)が、抗酸化作用を示す。
⑶ × シアノコバラミンは、分子内に銅を含む。
シアノコバラミン(ビタミンB12)は、ビタミンで唯一分子内に金属を含み、コバルトを含む。シアノコバラミンは、コバルトにシアノ基が配位した構造を持つ。
⑷ × b-カロテンは、水溶性の色素である。
β-カロテンは、脂溶性の色素である。カロテノイドに属する色素の一つで、オレンジ色を呈する。β-カロテンは、体内でビタミンA(脂溶性)に変換される前駆体(プロビタミン)としても重要である。
⑸ 〇 リボフラビンは、紫外線に対して不安定である。
リボフラビン(ビタミンB2)は、紫外線に対して不安定である。リボフラビンは、光によって分解されやすく、溶液中では蛍光を発する。このため、リボフラビンを含む食品や飲料は、遮光保存することが望ましい。